2009/06/28

浅田真央選手の2009シーズン・プロを考察してみる



浅田選手の来季のプロ、決まったようですね。

実は決まってすぐブログにエントリしようと思ったのですが、
なかなか考えがまとまらず、すぐにエントリできませんでした。

なので、2回に分けて書こうと思います。

まずは2009-2010シーズンプロ決定
☆★おめでとぅ♪(祝'3`d)★☆ございます。

ワァ──o(。´・∀・`。)o──ィ♪

国別対抗が終わった時点では、
シーズンが始まるぎりぎりまで公表しないということだったんですが、
いきなりの前言撤回と、予想外の早い公表。

いったいどういう心境の変化があったのでしょうか。




しかし、テレビでの浅田選手を見る限りでは
精神的に安定しているようですね。

とても穏やかで、しかも、充実しているように見えます。

しかも、彼女の動きにも変化が…(´゚Д゚`)ンマッ!!
前よりもメリハリのついた動きができるようになってきている!?
これはかなりの進化ですよ。

やはり前シーズンの鬼プロの成果が出ているみたいですね。

さすがはタラソワ。 恐るべき手腕です ブルブル ((;゚ェ゚;)) ブルブル


ですが、同時に、大丈夫か!? とも思ったんですよね。

両方ともロシアンでしょ?

チャイコフスキーならまだしもねぇ。

バレエ音楽とかなら浅田選手にぴったりのものがあるし。
彼女の華やかなイメージを引き出せると思ったんですが。

わたしの想像をはるか斜め上に行く選択。

前のシーズン、あれだけてこずらされた曲をふたたび使うのみか、

オリンピックのジンクスを持っているラフマ…
しかも、よりによっても『鐘』…
あの、ずどーん、ずごーんっていうやつだよねぇ…

思わず m9(^Д^)プギャー となってしまいましたよ。


しかし、それも一瞬のことでいまは冷静に受け止めています。

それどころか、もしこのプログラムを本当に完成させることができたなら、
まさに浅田選手にとってのひとつの分岐点になるというか、
彼女のスケート人生のなかでももっとも大きな意味を持つものになるだろうと思いました。

そして、タラソワの浅田選手に対する深い思いも感じました。

なんでもこの『鐘』というプロは、
ミシェル・クワンがトリノ五輪でやるはずだったものらしいです。
結局、彼女は出場しなかったのでお蔵入りしてしまったのですが。

その幻のプロを浅田選手にあげるというのは、
なにか、とても象徴的というか、
タラソワの並々ならぬ意気込みのようなものを感じるんですよね。

クワンといえばフィギュアスケートの女王とも言うべき存在ですよね。
今は違いますが、少なくともかつてはそうだった。

その女王がやるはずだったプロを浅田選手にやらせるというのは、
すごく特別な意味があることだと思う。

少なくともタラソワにとっては大きな意味があるのではないかと感じました。

つまり、「これからのフィギュアの女王はあなたがなるのよ」というメッセージを
浅田選手に伝えているのではないかなーと。


でも、それ以上にわたしが感じるのは、二人は勝負に出たということ。

これほどまでに挑発的なプログラムは見たことがありませんよ。

二人はいまのジャッジシステムに
真っ向から立ち向かっていこうと決めたってことでしょ。
金メダルとか勝負とかそういうことはもう捨てて、
わたしたちは「あなた方の言うなりにはなりません。
わたしたちは『限界への挑戦』を選びます」と宣言したんですよ。

もう二人はジャッジシステムとか、
そういうことは気にしてないと思いますね。

ただ自分たちがこうだと思うプログラムを完成させたいとしか思ってない。

だからこそ、余計ファンをやきもちさせてしまうんですが。


仕方がないと思いますよ。

浅田選手がタラソワに師事したときから、
遅かれ早かれ、こうなる運命だったんですよ、きっと。

だってね、二人とも驚くほどよく似てるんですよ、性格が。

二人はまるで孫とおばあちゃんのような関係みたいだといわれますが、
わたし的には二人はそんなかわいらしい関係じゃないと思う。

もっと対等な、同志的な関係に近いんじゃないかと。

二人とも、とにかく頑固。そして、負けず嫌い。
しかも、勝気で、男勝りで、自分と相容れないものに対しては真っ向から立ち向かう。
すごくいい意味で「反抗的」なんですよね。

どうして浅田選手がタラソワにあれだけなついているのかよくわかる。
タラソワがおばあちゃんみたいに包容力が強いからじゃなくて、
似たもの同士だからこそ、気が合うんです。

ヤグディンのような甘えんぼの息子と母親といったほのぼのな関係じゃない。

すごく勝気な女同士の共鳴体。それが二人の師弟関係なんだろうと。

ようは勝負師なんですよ、二人とも。

そして、本当の勝者は勝負師的な性格がなければ勝てないってこと。
こういうある意味大胆なことができなければ、
オリンピックのような大舞台はまず無理。

もちろん安全運転も大事ですが。


そういう点から言ったら、
キム・ヨナなんかはすごく安全運転なプロで来るでしょうね。

なんとなく彼女の来季のプロが読めてしまって仕方がないんですが。

たぶん、フリーかショートのどちらかひとつは、
「サロメ」のようなプロですよ。

前も少し書きましたが、「西洋人がイメージする東洋人」のプロですね。
絶対にそういうベタなプロを持ってくる。
エキゾチックで、オリエンタルなもの。
現にオーサーに移ってからのプロはすべてそうですから。
たぶんそうなるんじゃないかと。

だからこそ、余計タラソワはベタなプロを作りたくはなかったんじゃないかな。

そんな気もするんですけれどもね。


ただですね、西洋人というか、人間というのは単純ですから、

時にはこういうベタなプロというのは
人の心に訴えかけるんですよね。

おそらく荒川静香さんが金メダルを取ったのも
「トゥーランドット」をやったからで。
彼女の容姿が中国のお姫様のイメージとぴったり重なったからこそ、
あのプログラムがこの上なくすばらしく見えたわけで…。

浅田選手の新プロはすごい試みだと思いますが、
同時に、タラソワは少し浅田選手という人を読み違えているのではないかと。。。

誰かさんと勘違いしているような気がしてならないのですが…

そのあたりは、また次の機会に。