2009/04/11

真の天才とは?~エフゲニー・プルシェンコを見る その1~

ブログをやっている方はみんなやっていらっしゃると思いますが、
このブログもいちおう、キーワード解析の集計を取っておりまして、
毎日どういうワードを検索して、ここにやってくるのかを見ているんですが、

存外に「プルシェンコ」というワードが多く、
彼に関心を持っている方が多いのだなと思いました。

もちろん、今回の世界選手権の疑惑の採点と絡めてなのですが。


どうでしょうかね (。-`ω´-)ンー

長年フィギュアを見ていらっしゃる方なら、
プルシェンコを知らない人はいないと思うんですが、
浅田選手が注目されるようになってから見始めた方は、
意外と彼のことを知らない人が多いのではないでしょうか。

もちろんyou tubeやニコ動に行けばたくさん動画があるし、
彼の演技をたくさん見ることはできるんですけれども。
実際ここにもいくつか紹介してますし。

でも、皆さんの関心はおそらく別なところでしょう。

ぶっちゃけこういうことですよね。

キムヨナはプルシェンコよりもすごい選手なの????

ならば、実際に見てみましょう、エフゲニー・プルシェンコの演技を。
そして、キムヨナと比較してみましょう。一目瞭然です。

プルシェンコはフィギュア史上最高の選手だと思います。
そのことは、彼が好きだとか嫌いとかは別として、たぶん誰もが認めることだと思います。
おそらくプルシェンコ自身も自分が天才だと知っていると思います。
自他共に認める天才というところでしょうか。

彼の天才ぶりはジュニアのころからいかんなく発揮されています。

まずはこちらの動画から。 ↓↓↓↓↓



プルシェンコ13歳のときの演技です。
なんというか・・・ Σ(o゚д゚oノ)ノ凄ッ! ですよね
この年齢ですでに自分のスタイルというものを完成させているような気がします。
とても13歳の子どもとは思えない、大人顔負けの風格と表現力。

まさしく神童の登場です。


次の動画はこちら。プルシェンコ15歳。



1998年の世界選手権のEXです。
おそらく、この年にシニアデビューしたんじゃないのかな。
イリア・クーリックが棄権したのを受けて補欠で大会に参加するも、
初出場でいきなりの銅メダル (´・ω・`;A) 
そして、このEX。

彼はエンターティナーとしても有名で、
これ以降、たくさんの面白いEXをすることになるんですが、
すでにその片鱗が見え始めています  ヒィー(>ω<ノ)ノ

観客をあおったり、ジャッジを笑わせたり、
はっきりいって15歳のガキがすることじゃねーーー( ̄▽ ̄lll)


プルシェンコはこのシーズンが終わったあと、次のシーズンから
4回転ジャンプをプログラムに入れてくるようになります。

その動画がこちら。



1998年スケカナより。
4t-3tが決まって思わずガッツポーズをしちゃってます (〃▽〃)ポッ

ちなみにプルシェンコはこの大会で
エルヴィス・ストイコを破り、見事優勝。

彼のすごいところは、めったに転ばないところ。
4回転の成功の確率も高い。
このジャンプに対する絶対的な安定感が彼の強さを支えているかと思います。


お次は、プルシェンコ17歳(もしかしたらまだ16かも)。
(追記:17歳でしたね、動画のはじめに年齢が出てました(^ω^;))



伝説のNHK杯。ちなみに、このときわたくし、14でした。。。
当然フィギュアのことなどまったく知らず…
もしこのとき彼のことを知っていればもっとたくさんリアルタイムで見れたのに
(しかも、何回も北海道に来たことがあったのに…)
いまさらながら激しく後悔しております …(´д⊂)‥ハゥ

そして、古参のファンの方もこの試合を見てから
ファンになった方も多いようです。
そりゃ当然でしょう。
何しろ世界ではじめて4T-3T-2Loのコンビネーションジャンプを成功させたのですから。
以後、プルシェンコはフリープログラムで
4T-3T-2Loを入れてくるようになります。


そうして、しだいに頭角を現してくるようになったプルシェンコは、
やがて宿命のライバル、ヤグディンとの壮絶な死闘を繰り広げることになるのです。

続きは次回にて。

世界フィギュア2009 総括~キムヨナって浅田真央よりも強いの?~


いやー、すごいですね (;^ω^A

なにがすごいってブログの閲覧数。

いままでこんなに閲覧数が増えたことがなかったもので。。。(^^ゞ カキカキ

日本のフィギュアスケートへの関心の多さにいまさらながらびっくりしております。

わたくしのやっておりますブログ、
もともと洋楽を紹介するブログで、
特に洋楽雑誌にもあまり紹介されておらず、
または日本の洋楽雑誌のイギリス偏重主義の風潮から違った視点での
洋楽を紹介しようと言う趣旨のもと書いておりますので、
もともとの閲覧数は多くはないのです。
せいぜいがんばっても20ぐらいのカウントとか…( ̄▽ ̄lll)


なので少々おどろいておりまする (^^;

まあ、今年の世界選手権は本当に思うことがありすぎて、

たかだかフィギュアを見始めて4年ばかりのニワカなわたしでも、
本当にびっくりしてしまいましたわ 
まさか、あのプルシェンコを超える点数が出るとは…(((=ω=)))ブルブル
しかも、4回転コンビネーションを女子で初めて成功させたとかいうのではなくて、
2A三回で、サルコウもすっぽ抜けで、スピンもノーカンで、
それで浅田真央よりも上って…

どう考えても、はじめから優勝者は決まっていた気がする。
もちろん例のあの人ですよ。
たぶん浅田真央の二連覇はありえなかった、
というよりも絶対阻止したいと思っていたでしょうね。

こういう馬鹿みたいな高下駄高得点をジャッジが出させてしまった最大の要因は、
キムヨナ選手がまともにフリープログラムを成功させられないことなのでしょうが、

不幸にも、それと重なって浅田選手の不調もあったと思う。
3Aを二回成功させてればもう少し点差も縮まったと思うし、
真央選手も表彰台に上ることができたと思いますが。。。

でも、それ以上にやはりもっと浅田選手が
ほかの国の思惑をはるかに超えるような『強さ』を
まだもてないでいるっていうのも要因かと。

総合力で見た場合、
浅田真央とキムヨナどっちがすごいかといわれたら、
皆さんも感じている通り、絶対に浅田真央だと思う。
女子で3Aをあれほどの高い確率で決められるというのは、
天性の才能がなければできないこと。

しかも女子の場合、子どものときに高難度のジャンプが飛べても、
大人になれば飛べなくなってくる場合がほとんどらしいんですよ。
いちばんいい例が、浅田選手の姉の浅田舞選手。
彼女、実はジュニアのころ真央選手と同様3Aを飛べていたらしいのですが、
シニアに上がってから飛べなくなってしまった。
それどころか、成長期を迎えからだが大人になるにつれ、
ジャンプ自体が不調に陥り、いまスランプの真っ只中。

実は女性の選手って必ずこういう成長に伴う不調というものを経験するらしいのです。

浅田選手自身はおそらく2006年から去年の春ごろまでが
そういう時期だったのではないかなと思います。
そして、成長期を通過すると、3Aみたいな大技はできなくなる。
ところが、彼女はできなくなるどころかより確実性を高めてできるようになった。
おそらく3Aはもう大丈夫でしょう。
3lzのほうがいまの彼女にとってはむずかしいかもしれない。

こういう大技をそれほど不調も経験せずに決められるというのは
天性のものがなければ多分無理でしょう。

実はジャンプというのは、高難度のジャンプになればなるほど
天性の才能が要求されるらしいのです。
特に3A以上のジャンプは男子でも
才能のある人間でなければすることはできない。
しかも、14ぐらいのあいだまでに決められないと、
その後成功させるのはかなり難しくなる。
浅田選手は3Aを12歳のときに決めているらしいですから、
やはりすごい才能があるんでしょうね。


対して、キム選手はどうか。
彼女もすごく才能はあると思う。
批判は多いですが、やはりあの3F-3Tはすごいですよ。
ああいう幅と飛距離が出るジャンプって女子でもなかなか飛べないと思う。

わたしの少ないフィギュア観戦歴でも見たことがないですね。
しかも女子は男子の場合とは違い、あまり幅が出ないから回転不足のまま降りてきやすい。
しかし、キム選手の場合はそういう回転不足とは無縁のような気がします。
すごいスキルを持っているんでしょうね。

スケーティングもすごく伸びがあるし、
スパイラルをやらせたときの伸びは、
彼女、やっぱすごいと思う。
ポジションは確かに汚いけれども、
スケーティングの伸びはほかの選手よりも優れているんじゃないでしょうか。

そういうジャンプ技術の高さ、正確さではやや浅田選手のほうが劣るのかなと。

しかし、浅田選手の場合、キム選手とは違い回転速度が異常に早い。
ああいう回転速度を速くして高難度のジャンプを飛ぶ選手というのは、
ほとんどタイミングが要求されるから、
そういう点でも浅田選手のほうが才能は上なんですよね。

で、いまキム選手のジャンプは回転不足とは無縁だと書きました。
フィギュアを少しでも見ている人は、
『こいつ、なに書いてんだ』と思ったことでしょう。
そうですよね、彼女、すごくいま回転が足りてませんよね。

昔はそうでもなかったんですよね、
2006~2007年シーズンはいまよりもずっと回転不足は少なかった。
でも、今シーズンは本人の点数に反して
ジャンプの精度がぐっと低くなっているような気がする。

ループはもう飛べなくなってしまったし、
サルコウもかなり危ない、フリップのエッジも怪しくなってるし。。。
このままだと彼女、かなり危ないと思う。
OPシーズンまでうまく持たせることができるのか、ちょっと不安ですよね。

まあ、そのときはジャッジが助けてくれるとは思うんですけど…( - ゛-)

そう、キムヨナが強さってなにかっていえば、ぶっちゃけ「ジャッジ」ですよね。
わたしがいうまでもないことですが。
皆さんも感じている通りではないでしょうか。

彼らが彼女を強い選手と決めたからでしょうね。

わたしはフィギュアについては『ど素人』です。
裏側の事情については書物で書かれている以上のことは知りません。

しかし、誰を優勝させるとかいうのは大会が始まる前から
ジャッジとの話し合いである程度決まっているようなのです。

わたしがそれを知ったのは、
WFSという雑誌にカート・ブラウニング氏のあるインタヴューを読んでからです。

カートはこういってました。

「今度の世界選手権ではジャッジはペトレンコを勝たせるだろう。
負ける準備をしておきなさい」とコーチにいわれた。

すごいですよね。
こんなこと大会の前に言われたら、思いっきり萎えると思いませんか。
どんなに頑張っても優勝はできないんですよ。練習するだけ無駄ですよね。

もし同様のことを浅田選手がいわれてたとしたら???
世界選手権で高いモチベーションを持つことができたでしょうか?

わたしは今回の世界選手権は仕方がないと思う。
はじめからキムヨナを優勝させるつもりでいたから。
しかも、なにが何でも優勝させるという強い意志を感じました。
PCSを操作してでも、きたないまねをしてでも、なりふりかまわず優勝させよう。

浅田真央が高い基礎点を持っているならば、GOEを下げればいいし、PCSを操作すればいい。
とにかく日本人の二連覇など冗談じゃない。これにつきるんじゃないですか。

二人の実力に優劣をつけるのは間違っていると思う。
すでに、二人の実力の差は決まっているし、むしろ広がってきている。

浅田選手が戦わなければいけないのは、偏見であり、ジャッジシステムであって、
キムヨナではないと思う。
前にも書きましたが、彼女がプルシェンコのようになるためには
圧倒的な強さを見につけなければならない。
それこそ、ジャッジに付け入る隙を与えないだけの。

それと、ジャッジシステムを変えても無駄だと思いますよ。
日本人を何年もトップに立たせておくほど彼らは甘くはない。
どうせシステムを変えたって日本人のsageは続くんです。

だからこそ、絶対的な強さを身につける必要がある。

しかし、残念ながら、浅田選手にはまだ「強さ」が足りない。
もっといえば、まだ才能が完全に開花していない。
半分眠りながら滑っている状態。

ここから先は、タラソワの手腕が問われるのではないでしょうかね。

わたしはけっこう楽観してますけれどもね。
あのヤグディンを生まれ変わらせたひとですから。